Profile 中島みゆき プロフィール

75年『アザミ嬢のララバイ』でデビュー。同年『時代』で世界歌謡際グランプリ受賞。CD、ビデオ、コンサート、夜会、ラジオパーソナリティ、TV・映画テーマソング、楽曲提供、小説、詩集・エッセイ等の執筆と幅広く活動。日本において70年代、80年代、90年代、00年代と4世代でシングルチャート1位に輝いた唯一の女性アーティスト。 1952年 2月 札幌に生まれる 1974年 3月 藤女子大学文学部国際学科卒業 1975年 5月 第9回ポピュラーソングコンテスト本選会『傷ついた翼』入賞 9月 シングル『アザミ嬢のララバイ』でデビュー 10月 第10回ポピュラーソングコンテスト本線会『時代』グランプ受賞 11月 第6回世界歌謡際『時代』グランプリ受賞 1976年 4月 TBSラジオ『ヤマハ・フォークイン』パーソナリティ 4月 ファーストアルバム『私の声が聞こえますか』発売 5月 銀座ヤマホールにてコンサート 1977年 4月〜 ラジオ関東(現ラジオ日本)『電撃わいどウルトラ放送局』パー          ソナリティ 9月 シングル『わかれうた』発売(初のオリコンチャート1位) 1978年 3月〜 渋谷公会堂波切り 初の全国ツアー(35公演) 10月〜 MBSラジオ『ミュージックマガジン』パーソナリティ 1979年 3月 アルバム『親愛なる者へ』発売(初のアルバムチャート1位) …

Production Note プロダクションノート

中島みゆきが他のアーティストとい一線を画しているのは、そうした楽曲の普通性と言うだけではない。89年からスタートしている『夜会』は、彼女が、脚本・作詞・作曲・歌・主演という五役を務めるという音楽舞台である。それ以外にも演出や美術など、1つの舞台に関わるあらゆることが彼女のイメージで進められ、しかも約一ヶ月のロングラン公演というのは世界にも例がないはずだ。チケットが入手困難舞台としても知られている。 当初は“言葉の実験劇場”“みゆきの歌に手が届く”というキャッチフレーズで始まった。すでに世に出ている曲を、違う環境や構成の中で歌うことで、新しい光を当ててゆく。 そんな試しみは、曲が生きるストーリー、オリジナルの脚本、その為の書き下ろしの新曲へと発展し、『夜会』から映画や小説まで生まれていった。2014年の上演作『VOL.18・橋の下のアルカディ』は6年ぶりの新作。使われている曲は新曲33曲。延べ46曲。全編が音楽で進行するという新しいスタイルだった。 1つのことが終わると、やれなかったことややりたくなかったことが次々出てくるので、やり終えるということがない』 彼女は、自分の創作活動について、そう言っていたことがある。2012〜3年のコンサートツアー『線会』も、まさにそんな例だ。『宴会』ではなく『線会』である。 コンサートは、その日の会場の構造や観客の反応、ミュージシャンや本人の体調なども構って成立する。その日のライブはそこでしか作れない。彼女の言を借りれば“一期一回”の集まりである。ツアーのライブ映像が2008年に出た『歌旅〜中島みゆきコンサートツア−2007』まで存在しなかったのもそういう理由だ。日本全国どこの町の人が見ても共有出来るようになった、というのが発売の根拠だった。 『夜会』が脚本や音楽に沿って、徹底して作り込まれた舞台だとしたらコンサートは彼女の素の姿と歌を共有する時間。CDとして世に出ていてそれぞれの人々の“緑”を紡いでいる歌を生の歌と演奏で聞いてもらう時間。それをコンサートと呼ばずに『線会』とした。 2012年10月25日から2013年5月23日まで全国13会場29公演。その模様を納めたのが、この『線会2012〜3劇場版』である。 彼女の映像作品が映画館で上映されるのは『歌旅』『歌姫』『夜会VOL.17 2/2』『離まつり』に次いで五本目。『歌旅』は、発売されている『歌旅〜中島みゆきツアー2008』から、ツアー中のオフショットなどを除いたライブシーンだけを緊げたライブ映像、『歌姫』は、ミュージックビデオ2007年のロスのスタジオライブと二本立て。いずれも既発の作品を再構成したものだった。 『線会2012〜3劇場版』はそうではない。『線会』の演奏曲の9割を収録している。90年代を飾った1曲目の『空と君のあいだに』からアンコールの『ヘッドライト・テールライト』までの20曲の中には、彼女の原点とも言える『時代』や、00年代の一位曲『地上の星』、27年ぶりにステージで歌われた『世情』も含まれている。 選曲の核になっているのは前作アルバム『常夜灯』の中の曲。体温や息づかいが伝わってくるようなジャジーなアレンジは、これまでのアルバムにはなかったものだ。一語一語に感情が乗り移ったような彼女の歌と一体になった演奏、音楽が作り出すステージと客席の空気を包み込むような照明。カメラは様々な位置からそうした空間を蒸しむように納めている。 当たり前のことながら、映画館はコンサート会場とは違う。大画面や大音量。客席からは見ることの出来ない角度や距離。歌っている表情や手の動きや衣装の質感に至るまでの細部を見せてくれる。翁長裕が切り取った映像は、カメラの台数を競い会うようなトリッキーなものではない。歌の世界に入り込んだような一体感のある映像自体が音楽の一部のようだ。13曲目の『泣きたい夜に』から最後の『月はそこにいる』までの息詰まるような空気を感じ取って欲しい。中島みゆきの界にどっぶりと浸ることが出来る。 そもそも『夜会』の始まりは“コンサート会場の限界”を超えるという狙いもあったように思う。6時半開演9時終演という時間。セットや演出の規制や客席の条件。『夜会』のロングラン公演は、それから解放されることで可能になった。映画館には、そうした制約はない。大画面の中島みゆきは、CDともライブとも違う優しさで迎えてくれるはずだ。 映画館の暗闘で、もう1つの『線会』が始まろうとしている。 <文:田家 秀樹 音楽評論家> …

Introduction イントロダクション

今年の中島みゆきに新しい“熱華”が加わった。彼女はすでに2009年に紫綬褒章“も受けているものの本物の熱章の話ではない 彼女がももいろクローバーzに提供した「泣いてもいいんだよ」5月にシングルチャート一位を記録した。 すでに自分の名前でもソロアーティストで唯一70年代・80年代・90年代・00年代と4つの時代に一位を記録。今後、朝ドラの主題歌として流れている「麦の唄」が一位になれば前人末踏の記録を更新することになる。 まさに日本を代表するシンガーソングライターである。 流行の波は早い。アナログがCDになり、更に配信へと音楽の聞かれ方も劇変している。それだけ長く活躍し続けることがどれほど異例なことか。同時代に登録したアーティストを思い浮かべてみれば歴然ではないだろうか。 彼女が書いてきた作品は、時代によって作風が変わっている。70年代に一位になった「わかれうた」や80年代の一位「悪女」のような失恋した女性の心情を歌っていた頃の彼女は“わかれうたうたい”と言われていた。90年代の一位「空と君のあいだに」や旅人の歌」は、女性の恋愛ソングではない。男女を超えた人間の祈りや願い。00年代一位「地上の星」が中高年男性の応援歌として話題になったことは記憶に親しい。 時を超えるもの。どんな時代でも変わらず人々の心に流れている感情。そして、どんな時代にも存在する不条理。人を愛すると言う気持ちや健気に一途に生きようとしている名もなき命。彼女の歌は、時には装いを変えつつも、それらを繋ぎ合せて1つの河のように流れている。その歌が発表された年代や、その時の環境に左右されることなく、新しい時代の聞き手を獲得しつつ脈々と生き続けている。今年も配信チャート上位にランクされている「糸」が良い例だろう。 彼女の歌の根底に一貫してあるのは、傷ついた人たちや思うような人生を送れなかった人の“再生”の願いだ。75年の代表曲『時代』で歌われた“今日別れた恋人達”のいつの日にかの“再生”―。デビュー以来、音楽的な成長や深化を遂げる中で、ずっと同じ事をうたい続けていると言って過言ではないと思う。 今年の11月に発売された新作アルバム『問題集』は40枚目のオリジナルアルバム。これだけコンスタントな創作活動を続けるアーティストは二度と現れないだろう。 …

Set List 上映セットリスト

空と君のあいだに あした 最後の女神 化粧 過ぎゆく夏 緑 愛だけを残せ 風の笛 常夜灯 悲しいことはいつもある 地上の星 NIGHT WING 泣きたい夜に 時代 倒木の敗者復活戦 世情 月はそこにいる 恩知らず パラダイス・カフェ …

上映劇場 | 中島みゆき「縁会2012~3 劇場版」 – 中島みゆき「縁会2012~3 劇場版」

関東・甲信越  劇場名 電話番号 公開日  東京   丸の内ピカデリー  03-3201-2881  ~3/27まで  神奈川   横浜ニューテアトル  045-261-2995  ~3/27まで  東海・北陸  劇場名 電話番号 公開日  愛知   シネプレックス岡崎  0564-72-6400  ~3/27まで …